深い絆で結ばれた兄と妹の真実からうまれた感動の物語、誕生
2005年の秋に放映されたテレビ・ドキュメンタリーが全ての始まりだった。新潟県中越地震の1年後をみつめるそのドキュメンタリーは、新潟県小千谷市片貝町の片貝まつりを軸にしていた。400年の伝統と世界一の花火を誇る片貝まつりは、町民が子供の誕生や成人、還暦などを祝して、神社に奉納する形で花火を打ち上げる。花火のひとつひとつに人生があるわけだが、そこに紹介されたエピソードに、国本雅広監督は心打たれ、是非画にしようと心に誓った。それは成人を迎える兄が、亡き妹のため、一年をかけて準備し、片貝まつりで花火を打ち上げる話だった。
若手実力派、高良健吾と谷村美月の、奇跡的な化学反応
病弱な華のために東京から引越してきたことで孤独な高校生活を余儀なくされた太郎を演じるのは、出演作が目白押しの活躍を見せる高良健吾。家族にも心を閉ざした青年が妹の声援によって明るさを取り戻していく過程を、繊細に、ときにコミカルに、ときに力強く、微細な変化を真摯に演じて、演技者としての一層の成長を見せる。そんな太郎をとびきりの笑顔で応援しつづける華を演じるのは、映画にドラマに舞台に活躍の場を広げる谷村美月。病気が再発しても決して弱音を吐かず、兄の変化を喜び、家族が昔のように仲良くなることに心を砕く。谷村美月が全身で表現する華の優しさと強さが、太郎を、そして観客を勇気づけ、彼女を愛しむ気持ちで満たす。兄妹の2人を支えるのは、両親役の大杉漣と宮崎美子。ひきこもりの息子と難病の娘を抱える辛い日々、崩れ落ちそうな気持ちをふるいたたせて平静を装う実直な両親を演じ、太郎の成長物語への感動を倍加させる。
藤井フミヤの書き下ろし主題歌「今、君に言っておこう」
監督は「診療内科医・涼子」(97年/日本民間放送連盟賞・優秀賞受賞作品)や「瑠璃の島」(05年)など多数のドラマ演出を手がけ、本作で満を持しての映画監督デビューを飾った国本雅広。脚本は「ガチ☆ボーイ」(08年)や「半分の月がのぼる空」(10年)の西田征史。そして、ラストでさらに感動を噛みしめさせてくれるのは、藤井フミヤが作詞・作曲を手がけて自ら歌う主題歌「今、君に言っておこう」だ。
夜空に大輪の花を咲かせる花火。さまざまな願いや思いを込めて次々に打ち上げられていく花火の壮麗さ、ぱっと咲いて一瞬で散る芸術の粋に、家族の絆が見事に託された本作は、2010年6月開催の第13回上海国際映画祭「2010上海・日本映画週間」のオープニング作品に選ばれている。
花火に込める、妹へのありったけの愛と感謝
新潟の片貝まつりで花火が打ち上げられる9月9日、高校生の華(ハナ)が半年の入院生活を終えて自宅に帰ると、兄の太郎がひきこもりになっていた。頭がよくて優しい、華の自慢の兄は、今は華にさえ背を向けて、2階の自室に閉じこもっている。両親はなすすべもなく見守っているが、華は昔の兄を取り戻したくて、乱暴ともいえるぐらいの勢いで兄を外に連れ出そうとする。一緒に街へ買い物へ出かけ、強引にアルバイトを見つけ、次は貝まつりの成人会に兄を入れようと集会所に乗り込む華。そんな妹の健気な後押しに勇気づけられた太郎は、新聞配達として働き始め、成人会にも一人で出かけるようになり、少しずつ心を開き始める。だが、冬が近づいてきたある日、華の白血病が再発。華に会いに毎日病院に通ううち、太郎は、華にとって花火が幸せの象徴であることを知り、自らある行動を起こすことを決意する。その行動とは・・・。
|

「おにいちゃんのハナビ」
配給:ゴー・シネマ
1時間59分
9月11日(土)より
新潟にて先行上映後、
9月25日(土)より
有楽町スバル座ほか全国公開!
おにいちゃんのハナビ公式サイト
http://hanabi-ani.jp/
キャスト:高良健吾、谷村美月、宮崎美子、大杉漣 ほか
監督:国本雅
脚本:西田征史
主題歌:藤井フミヤ
「今、君に言っておこう」
(Sony Music Associated Records Inc.)

|